技術情報:刺繍パッチ・ワッペンのデザインのやり方、ルールや注意点など(総合)

このページでは刺繍パッチ(ワッペン)の図案の作り方や、受付できない案件を紹介しています。

糸と生地で再現する刺繍パッチ。適切なデザインを作成するためにも是非ご一読ください。

最初に大きさを決めてデザインしないと「細かすぎて縫えない」になりがちです。

デザインに入る前に、大きさを決めましょう。

②パッチの周囲に3mm幅の縁取り(フチ)をつける。

フチは切り出した時のほつれ止めに必要です。ほつれ止め処理はsacom works独自の「二重ヒートカット」が基本となります。

詳細はこちらから。

③線は通常1mm以上(最低0.7mm)。

「徐々に細くなる」は、ある程度可能です。

「立体刺繍」は0.3mm程度で書いてください。

特例としてメカ系などに限り、0.7mmより細い線を使える場合があります。

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④文字は高さ5mm(漢字10mm)以上。

文字は模様より崩れて見えやすいので、線の太さの基本(1mm、最低0.7mm)を確保しつつ、できるだけ大きくしてください。

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⑤急カーブのある書体は避ける。

急カーブのある英数字は刺繍が崩れやすいです。

また、5mm未満の小さな文字では急カーブができがちです。

⑥文字には縁取りを付けない。

必要な線の太さ1mmが確保できていれば可能ですが、糸同士の干渉でぼやけるので、思ったほど強調にならないので避けたほうがよいです

⑦細い多重線は避ける。

作れなくはないですが、糸同士の干渉(模様崩れ)や変形が強くなるので、極力避けるようにしてください。

⑧色には限りがあるので難しい色指定は避ける。

刺繍糸、生地の色には限りがあります。また、素材の違いなどによって色味が違って見えることもあるため、シビアな色設定はしないでください。

生地についてはこちら

⑨グラデーションは避ける。

できなくはないですが、糸と糸の組み合わせで再現するので滑らかさはありません。

具体的なパッチ・ワッペンのデザインの方法

リニューアル版フルカラー漫画「刺繡パッチ・ワッペンデザイン術」をUPしていますので、こちらもあわせてご利用ください。

手書き図案については受付休止中です。「手書き」ページは下書きの参考としてご活用ください。

【素材・取り扱いについて】

素材や裏面処理、フチの仕上げなどについての情報は、下記を参照ください。

ワッペンのフチの処理にはヒートカット、ハンドカット、があります。ヒートカットを推奨しています。

キャラクター系など、なめらかな線を再現する場合1mm幅(最低0.7mm)が必要となります。立体系刺繍の場合は、細い線(0.3mm程度)で描画してください。

使用する生地にはツイル(ポリエステル・コットン)、エンブクロスなどがあります。基本的に平滑なポリエステルツイルを優先してご案内しています。

ワッペンの取り付けには、縫い付け、ベルクロ(マジックテープ)、熱接着シートがあります。

熱接着シートの取り付けにはコツが必要です。

オススメ刺繍用書体とトレースによる製作、苦手な書体について紹介しています。カナと英字は最低5mm、漢字は10mm以上必要です(書体により変動)

OD、グレー、迷彩生地などについてはこちらで紹介しています。

サブデュード・ロービジのカラーリングで作るならこちらの素材がお勧めです。迷彩生地は問屋さんの入荷状況により在庫が変動します。

【関連コラム】

●刺繍パッチ・ワッペンをデザインする:ありがちな失敗と対策

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●Adobe illustrator(イラストレーター:イラレ)を使って刺繍パッチ・ワッペンをデザインするコツとルール(前編)

●刺繍パッチ:線の太さ1mm以上(最低0.7mm)必要ですが条件次第でもっと細い線も縫えます。そして技術的個性の話

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・当サイトに記載する刺繍の基準、数値等はsacom works独自のものであり、刺繍業界における統一基準または標準基準ではありません。

・当サイトに記載する基準や数値を利用したデザインを製作しても、他の業者が同様に出力できるとは限らないのが刺繍パッチの世界ですので、留意いただけますと幸いです。

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