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高精度パッチ・ワッペン製作sacom works(さこむわーくす)

コラム 自衛隊関連ワッペン

【コラム】レプリカパッチとホンモノ

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こんにちは。sacom worksです。

久々の東京出張は雪。飛行機が欠航して大阪経由で東京入りするなど、体力も金銭的にもしんどい出張となってしまいました。

人生二度目の雪でした!

今回はミリタリーイベントの爆裂祭の出店と、漫画原稿の出版社への持ち込み。横須賀視察などでした。爆裂祭でお買い上げいただいた皆様、スタッフや業者様、また出版社の編集者様、そしてガイドしてくれた横須賀の釣り友達あばさーさんに感謝申し上げます。

さて、釣友あばさーさんと横須賀の艦艇が見えるスポットに行ったり、地元の老舗パッチ店に立ち寄ったり、お土産品店に行ったり美味しい刺身を食べたりしましたが、「軍港の町」を観光として売り出している雰囲気は、イデオロギー色が強く全面にミリタリーを商材にしずらい沖縄からするとうらやましい限りです。

コーストガードもいました。

そこら中にミリタリーグッズを含む軍港や艦船関連のお土産品店があり、お土産の一つとして”パッチ”が販売されています。

この中で以前から気になったものを、パッチ屋なのにパッチを購入するという形でお土産にしてしまいました。

護衛艦かがのエンブレムのパッチ(レプリカ)です。

サイトでも紹介しているのでご存知の方も多いとは思いますが、護衛艦かがの刺繍パッチは、sacom worksで縫製、艦艇に納品させていただいているのです。というわけで、こちらで作っていないもの=レプリカという判断ができます。

艦艇に納品させていただいているもの

このパッチは、エンブレムが決まったさいに、管理者である海上幕僚幹部広報室へ問い合わせしてサンプル製作開始。サンプルの出来が良いということで、そのまま護衛艦かがに送られ、採用いただいたという経緯があります。

海幕広報室の方もお電話のなかで「実は刺繍パッチ作れるのか・・・?という不安があった」とのことで、原図ほぼそのまま再現したサンプルを喜んでいただけました。

sacom worksは部隊側からの許可等がない限り基本的に自衛隊関係のパッチを販売しないというスタンスで、入手できるとすれば艦艇の見学会などでお土産として頒布しているものか、部隊側のご好意で一部ミリタリーショップに卸させていただいているものくらいのものです。

そんなわけで、早々にレプリカパッチが流通するようになりました。レプリカが関連施設でお土産用に販売されていたり、ネットオークションで高値で取引されているのを見ると、正直複雑な気分になります。

さて、こちらで製作・納品させていただいているパッチについては、部隊の方も「刺繍できるのか」と不安に感じられていたとおり、刺繍はかなり難しい部類のデザインでした。

実用サイズ(直径10cm以下)にした場合、線が細い、文字が規定値より小さいなど、製作するうえでの課題も多くありました。また、黒い面が大きいため、刺繍糸の引っ張りによる変形(波打ち)も置きやすいので、これを低減させるための工夫が必要でした。

サンプル納品後、艦艇側のオーダーが直径95mmとなりました。たかが5mm小さくなっただけではありますが、それさえも仕上がりに影響が出てしまうレベルでの調整が必要なのです。

このため、ベース生地にはより細かい刺繍に向くツイル(サージ)生地を当てています。

1回あたりの製作量が多いということで、フチは量産に利くロック加工(メロウエッジ)となり、素材は海の上で使われるということで、長持ちする通常の刺繍糸(マット金)を提案させていただいています。

メタル糸は糸にアルミメッキでカバーしているものなので、痛みが早いです。特に潮風には弱いようで、海で使ったライフジャケットのメタル刺繍がボロボロになったことがあります。この経験や、部隊側としても「華美」すぎるものはあまり歓迎されないとして、落ち着いたマット金の仕上げで採用いただいたのです。

ちなみに、メタル糸は縫うときに少し工夫は必要ですが、単価が極端に高いわけでもなく、資材店で普通に手に入る素材です。

さて、レプリカ品を見てみますと、まず「デカい」ということです。100mmあります。

また、図案に対してアルファベットが大きく縫われており、葉脈の再現が黒い刺繍糸の走り縫いで再現されています。

sacom works製の葉脈は金糸と金糸の隙間で再現していますが、この方法だと光の加減で立体的に輝くので、より刺繍らしさが際立ちます。

素材については全面を刺繍したように見せる素材「エンブクロス(エンブロイダリークロス:刺繍のような布の意味と思われる)」と、メタル金の刺繍糸が使われているゴージャス仕様になっています。

糸の縫い目を見ていると、縫い方を模倣しようとした形跡があるものの、縫えなかった部分が多いようです。ロックはレプリカ品のほうが綺麗ですが、レプリカを作るなら、もっと寄せたものを作ってほしいものですね。(これがネットオークションで高く売られているのですから・・・以下略)

もちろん、レプリカパッチを楽しむというのもありだと思いますが、艦艇サイドとしても「クオリティが低いレプリカが流通しているのはちょっと」と感じているそうです。

このような事情により、sacom works製は艦艇側のご好意で、制服のフジ様で取り扱っていただいておりますので、そちらか艦艇の見学会でゲットしてください。足りなくなっても補充しますので、オークションで高値で取引する必要もありません。

パッチ収集においては、レプリカとわかったうえで収集することは趣味の一環としても決して悪いことではないとは思いますが、実物を作っているところや、運用している側からすると決して気分の良いものではないと思います。

また、刺繍製品には刺繍業者のクセや経験、考察、磨き上げた技術があります。縫い方一つとっても、刺繍業者それぞれの考え方があり、美しく作る方法を考察し作りこんでいくものですから、技術的な工夫や苦労のあとにも目を向けていただきたいと願います。

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