人工知能(AI)を使用したデザイン作成についての注意
こんにちは。sacom worksです。
この数か月、人工知能(AI)を使用したデザインの入稿が増えております。
デザイン業界で活用されているグラフィックソフト「Adobe illustrator(略称:Ai)」と区別するため、ここでは「人工知能AI」と表記させていただきます。
人工知能AIを活用することで、絵が描けない方でも気軽に、本格的なデザインを作成することができますが、気軽な分、刺繍化するうえでの基準が守られていないことがほとんどなので、以下の条項を確認お願いいたします。
基本的なこと
- sacom worksでのデザインの修正や組み合わせは行いません(軽微、簡易なものは可)
- 線の太さ1mm以上を確保する。徐々に細くなるは可。
- 外周に3mm以上の縁取りを付ける。
- 文字は英字5mm以上で、文字には縁取りを付けない。
- グラデーションは使わない。
- 著作権侵害に注意する。
- イメージどおり出力(縫製)されるものではない事を理解する。
※上記はよくある事例です。詳細は下記またはリンクの「漫画でわかるパッチ・ワッペンデザイン術」を参照ください。

デザインの修正や組み合わせは行っていません
最も多いのは「この部分を修正してデータを作ってほしい」「この文字を入れ替えてほしい」というものですが、sacom worksではデザインの修正を行っていません。
背景が単色での「文字削除」などは「軽微な修正」として可能な場合もありますが、文字と図柄が被っている場合、文字の後ろの図柄を予測して、その部分のデザインを考える必要があります。
人工知能AIで作成された画像は写真と同じ「一枚絵」なので、部分的に調整(修正)が難しいので、「人工知能AIで作られた”よくできた下絵”をもとに再デザイン、再図化する」が必要になるのです。
修正費用をご負担いただいて、修正作業を受け付けることも考えたのですが、時間やコスト面で引き合うものではないと判断し、軽微なものをのぞいてはデザイン修正や組み合わせを受付しないこととさせていただいたのです。
これこそ人工知能AIに修正させてほしいのですが、おそらく人工知能AIがまだそこまで洗練されていない状況なのかもしれません。

ちなみに、刺繍機(専用ミシン)を動かす「刺繍データ」作成とは、完成したデザインをもとに、専用のソフトで適切に出力できるよう考えながらトレース(なぞる)して作る業のことであり、デザイン作業そのものではありません。
刺繍データは迷路のようになっているので、この段階で修正を加えるのは、絵を修正する以上にしんどいので勘弁してください…(別料金をご請求させていただきます)。
線の太さ1mm以上を確保する
こちらもよくあるパターンで、線が細すぎるために縫えないと判断するものです。
なめらかな線を再現する場合、基本的に1mm以上、徐々に細くなるは可が基本です。

最低0.7mmまでいけますが、調整がしんどいため全部0.7mmにしないでください。なお、0.7mmはsacom works基準なので数字だけが独り歩きしないようお願いします。
さらに細い線も縫えなくはないのですが、通常のミシン目のような縫いになります。線の滑らかさが失われ、模様ズレも多くなるので万能ではなく、推奨しません(メカ系を除く)。

なお、線については
・大きさを決めてから1mmの線でデザインするが基本なので、絵を考える前に大きさを決める。
・線を縫わずに立体的な刺しゅうをする場合は線を描かないか、0.3mm程度の細い線で描く
があります。
線の太さの制限や大きさを決める事に関しては、人口知能AI以外の製作方法でも守られていないことが多いので、注意してください。

外周に3mm幅の縁取りを付ける
これは綺麗に切り出す加工のために必要な縁取りの太さですが、多くの図案で3mm幅の縁取りの設定がなされていません(縁取りが設定されていても、だいたい細いです)。
sacom worksで刺繍化するさいに設定できるので絶対に設定してほしいという物ではありませんが
縁取りの幅の分(3mm×2=6mm)、刺繍できる部分が小さくなります。
これを考慮いただいたうえで大きさを決めていただき、その中に1mmの線でデザインされる分には問題ありません。
なお、縁取りは単色で作り、角を作らないようにしてください。

文字は英字5mm以上で、文字には縁取りを付けない。
文字には線の太さが確保できることが前提ですが、高さのある英字(A、L、g、lなど)や英数字が5mm以上確保できるようにしてください。

絵は多少崩れても絵に見えますが、文字は刺繍が崩れると荒さが目立つ特徴があるためです。
小さすぎる字は、線の太さが確保できていても刺繍が崩れやすくなります。
また、強調のために文字に縁取りを付けるデザインが多用されていますが、刺繍の場合は糸同士の干渉で模様がぼやけるので、強調になりません。
概ね30mm(3cm)以上の文字には文字の縁取りも可能ですが、線の太さが確保されていることが必要です。また、模様崩れにつながるので、多重線は避けてください。

グラデーションは使わない
人工知能AIで作画された図案には少ないですが、グラデーションは避けてください。
糸と生地で再現するので、思ったような仕上がりにはならないと思うためです。
立体的なグラデーションは絶望的なので、使わないでください。

著作権侵害に注意する
人工知能AIの学習過程で著作権侵害をしている可能性もありうるので、画像検索するなどして問題がないか確認してください。
過去に、自衛隊のとある部隊で非公式ながら新エンブレムの部隊パッチが作られたものの、図案が著作権侵害にあたることが判明したことがありました。
なお、sacom worksではパロディも含め、著作権が確認できない案件は受け付けておりませんので、ご了承ください。
イメージ通り出力(縫製)されるものではない事を理解する
人工知能AIでのイメージは、刺繍の雰囲気も再現されているので、そのとおりの物ができあがると思いがちですが、実際は別物になります。
というのも、最適な糸の流れや流通している材料(色、質感)まで学習されているものではないためです。
sacom worksではミシン刺繍特有の変形などを考慮して作ります。これについては業者ごとに様々な考えがあるので、違った仕上がりになるのが普通のことです。
その他
その他の条件について、下記のとおりとなります。また、詳細については「漫画でわかるパッチ・ワッペンデザイン術」を参照ください。































